公開日 2025年06月05日
環農水研では、家庭園芸を楽しむ方や、農業に取り組む方に、栽培や管理のポイントを伝える「農業園芸セミナー」を開催しています。
2025年5月30日(金曜日)に今年度第1回のセミナーを開催し、57名のみなさまが参加くださいました。
今回は「図解でよくわかる!病害虫の見分け方と対策」をテーマとして、夏野菜でよく発生する病害や害虫の見分け方や対策について、当所の溝手舜研究員、田中貴幸研究員が講演しました。
病害も害虫も大発生してからは農薬を散布しても効果が少ないので、発生初期を見逃さずに防除しましょう、という説明がありました。
また、セミナーの最後に、実際にうどんこ病やハダニが発生しているトマトやナスの葉や苗も展示され、参加者は熱心に観察していました。
参加者からのアンケートでは、「大変参考になった」「しっかり観察することが大事だと分かりました」などの回答をいただきました。
今年は、今回を含めて4回の農業園芸セミナーの開催を予定しております。(詳しくはこちらから)
皆様のご参加をお待ちしております。
セミナーで講師を務める溝手研究(左)と田中研究員(右)
【主な質疑応答】
Q1 農薬を使わない病害虫防除法について知りたい
A1:以下の防除方法があります。
- 物理的防除:防虫ネットで害虫の侵入を防ぐ。太陽熱を使って土壌消毒をする。
- 耕種的防除:同じ作物の連作をさける。病害に強い台木を使う。
- 生物的防除:在来天敵を保護し、利用する。
肥料が多すぎたり、水はけや日当たりが悪い場合、密植状態で風通しが悪い場合なども病害や害虫が発生しやすくなる。
Q2 病害虫の発生しやすい季節は、いつ頃か。
一般的な傾向としては以下のとおりです
- 病害虫にはそれぞれ発生しやすい気温がある。気温が低い冬は発生が少ない傾向がある。
- 雨の多い季節には病害が増えやすい。梅雨や秋雨などの前に、予防しておくことが効果的。
- ハダニ類やサビダニ類は、雨が少ない季節に広がりやすい。露地栽培では梅雨明けの防除が効果的。ハウス栽培では発生しやすい。
農薬を使用する場合は必ずラベルをよく読んで、適用作物、使用時期(収穫前日数)、希釈倍率、回数を確認しましょう。
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