公開日 2025年12月02日
2025年11月8日(土曜日)に、三浦主任研究員, 下野主任研究員, 三輪主任研究員, 磯部総括研究員による 「土壌透水性が醸造用デラウェアの果実品質に及ぼす影響」と題した研究論文が「日本ブドウ・ワイン学会 学会賞(論文賞)」を受賞しました。
本研究では、ブドウの生育に重要な役割を果たしながらも、これまで十分に調べられていなかった「土壌の透水性」に着目し、その果実品質への影響を定量的に明らかにした点を評価いただきました。今後は、さまざまなブドウ品種における透水性の影響を比較・検討していく予定です。
受賞概要
【受賞者】
主任研究員 三浦 季子 (食と農の研究部園芸グループ)
主任研究員 下野 雄太 (食と農の研究部葡萄グループ)
主任研究員 三輪 由佳 (食と農の研究部葡萄グループ)
総括研究員 磯部 武志 (食と農の研究部園芸グループ)
【業績名】
土壌透水性が醸造用デラウェアの果実品質に及ぼす影響
【業績概要】
所内の試験圃場において、透水性の異なる土壌で栽培したデラウェアの水分状態および果実品質を比較した。その結果、透水性の低い土壌では果実成熟期に水分ストレスが生じやすく、これに伴い果汁中のリンゴ酸の減少が加速される可能性が示唆された。
【受賞者からのコメント】
日本ワインは世界的にも評価が高まりつつありますが、土壌とブドウ、そしてワインとの関係については、まだまだ分かっていないことが多いのが現状です。今回の研究成果をきっかけに、ワインのテロワール(※)を明らかにして、もっとおいしい大阪ワインの生産につながる研究を、これからも進めていきたいと思っています。
※テロワールとは
気候や土壌などの環境条件と、栽培・醸造などの人の営みが形づくる産地特有の農産物の特徴。

授賞式での三浦主任研究員(左)と下野主任研究員(右)
【論文情報】
三浦 季子、下野 雄太、三輪 由佳、磯部 武志.
土壌透水性が醸造用デラウェアの果実品質に及ぼす影響.
日本ブドウ・ワイン学会誌 = Journal of ASEV Japan. 35(1)=98:2024,p.23-34.
研究内容の詳細は環農水研までお問合せください。
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