公開日 2023年03月01日
環農水研生物多様性センターはMBSテレビ「関西ジャニ博」と共同で、水都大阪の景観を代表する道頓堀川でのニホンウナギ(以下、ウナギ)の生息調査を行い、11個体の捕獲に成功しました。
ウナギは大阪府レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類として掲載された絶滅危惧種です。
府内の河川では広く分布が確認されていることから、道頓堀川にも生息すると考えられますが、学術的な調査による捕獲記録は今回が初めてとなります。
捕獲したウナギの一部は、生きた姿を見ていただけるよう当センターで現在開催中の企画展「身近にもいる絶滅危惧種」にて4月7日(金曜日)まで水槽展示を行います。
また一部は、年齢や回遊履歴などの研究試料として活用するほか、さらに一部は、標本として大阪市立自然史博物館に登録・収蔵しました。
道頓堀川で肉食のウナギが捕獲されたことは、本種の生息だけでなく餌となる水生生物が生息していることを示し、生物多様性を評価するうえで重要な指標となります。
ウナギは、その姿や食材としての価値が広く知られていることから、身近な河川の生物多様性の現況に関心を持っていただくきっかけとなることを期待しています。
道頓堀川で捕獲したニホンウナギ