公開日 2017年12月20日
当研究所は、めっき専業会社である株式会社高秋化学(以下、高秋化学)と共同で、株式会社神戸製鋼所(以下、神戸製鋼所)の高機能抗菌めっき技術「KENIFINE™」(以下、ケニファイン)を利用した水耕(養液)栽培向け新防藻資材を開発しました。
開発した資材は、高秋化学において製品化されます。 これまで、当研究所では農業分野におけるケニファインの抗菌性や防藻性を検証し、ケニファインが水耕(養液)栽培の衛生管理手段として有効であることを確認していました。
そこで、ケニファインを実用化するために、神戸製鋼所、高秋化学と共同でケニファインめっきした樹脂または金属製資材を作成しました。資材を栽培槽と栽培パネルの境界部に設置することで、防藻効果を長期にわたり持続させることができました。
植物工場を始めとする農作物の水耕(養液)栽培分野では、栽培パネル表面や栽培槽に藻が発生し、キノコバエ等の害虫の繁殖助長や栽培施設の景観劣化を招くとともに、藻の除去には多くの労力がかかっていることから、今後、その新たな対策資材として期待されます。
※KENIFINETM(ケニファイン) 神戸製鋼所が開発した優れた抗菌性を持つニッケル系の合金メッキ技術。
従来の抗菌技術よりも抗菌や防カビなどに優れ、機器・資材への加工が可能である。急性経口毒性試験など、抗菌製品協議会が定める各種安全性試験にも合格している。
食品・厨房関係での飲食品機械部品、搬送ライン部品、家電・エアコン部品、養漁金網などで利用されている。
添付資料
プレスリリース農作物の水耕(養液)栽培向け新防藻資材の開発(595KBytes)
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