公開日 2019年11月25日
農業生産現場では、即効性があり安定した効果を示す殺虫剤が繰り返し使用された結果、殺虫剤の効かない害虫が出現しています。重要害虫であるアザミウマ類においても殺虫剤抵抗性の発達と対策が課題となっており、減農薬に繋がる新しい防除技術の開発が求められてきました。
今回、(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所、(株)光波、静岡県農林技術研究所、農研機構は、施設栽培ナス、キュウリ、メロンなどに赤色LED光を照射することで、ミナミキイロアザミウマに対して高い防除効果を示す技術を開発し、「赤色LEDによるアザミウマ類防除マニュアル」を作成しました。
私たちは、日中に赤色LED光を作物の葉に照射すると、ミナミキイロアザミウマの成虫が作物に近づく行動が抑制されることを明らかにしました。(株)光波では、これを応用した新規害虫防除資材“赤色LED防除装置”を開発し、販売する予定です。この装置に使われている赤色の光はヒトには無害です。
本マニュアルには、赤色LED照射によるアザミウマ類の防除のしくみと赤色LED防除装置の導入や利用に関する手引きが記載されています。
詳細は以下のURLからご確認いただければと思います。
- 赤色LEDによるアザミウマ類防除マニュアル(12月発行) [PDF:2.92MB] - https://www.knsk-osaka.jp/nourin/info/doc/redled/file_contents/1912redled.pdf
▲赤色LEDによるアザミウマ類防除マニュアル表紙
▲イメージ図
なお、本マニュアルは、内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」(管理法人:農研機構生研支援センター)の研究成果を活用しています。
添付資料
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