大阪府立環境農林水産総合研究所

図鑑

水草図鑑(外来種)

植物

キシュウスズメノヒエ

キシュウスズメノヒエ

本種はイネ科に属する匍匐性、半抽水性の多年草。繁殖が盛んな時期はしばしば浮遊マット状になっ て水面を覆う。北アメリカ原産で、1924年に和歌山県ではじめて定着が確認されたため名前に紀州がつく。府内では 淀川水系、大和川水系、猪名川水系などに広く分布する。
耐湿性が強く生育が旺盛なため、湿田や水田転換畑での飼料作物として着目され本邦に導入された。その後逸出して各 地で定着。平野部の水郷地帯や水田腋の小川、放棄水田、ため池の湖岸などの水湿地に群落を形成して生育する。 茎は泥の表面、浅い地中をはって横に伸びる。節から発根して増える。花期は8~9月。両性花で風媒により種子を形成。 根茎は冬期間も枯死せずに越冬する。生態系被害防止外来種リストにより、「その他の総合対策外来種」に指定されている。