淡水魚図鑑(在来種)
カ行
カネヒラ
カネヒラ Acheilognathus rhombeus はコイ科タナゴ亜科に属し、びわ湖淀川水系以西の本州と九州北西部、外 国では朝鮮半島に分布するが、大阪府内では淀川のわんどにのみ生息する。水草の生えた 場所を好み、付着藻類などを食う。産卵期は6月~11月、最盛期は10月。雄の婚姻色 は美しく、背方が青緑色、腹方と尻びれなどが淡紅色、観賞用となる。雌はタテボシ、イ シガイなどの二枚貝の鰓中に一回に数十個の卵を数回に分けて産む。卵は鶏卵形で、大き さは約3.5×1.3mm。受精後5日でふ化するが、仔魚は翌年5~6月まで貝内で過ご し、全長約9mmに成長して貝から泳ぎ出る。1年で5~6cm、2年で9cmとなる。多くは 2年で成熟し、大きな個体では13cm以上になるものもある。