淡水魚図鑑(在来種)
ア行
アマゴ

アマゴ Oncorhynchus masou ishikawae はサケ科サケ亜科サケ属に属す日本固有種。静岡県以西の本州太平洋岸及び四国全域に分布する。近縁種のヤマメとは本来分布域が異なり、本種はヤマメにはない朱小点が体側にちらばる。また、琵琶湖および流入河川には本種と酷似するビワマスが生息する。本種の府内の河川における天然分布の記録はほとんどないが、現在は放流によって,あちこちの山間部の河川で自然繁殖するようになっている。
河川に残留するものをアマゴ、降海するものをサツキマス(※1)と呼ぶ。アマゴは水温20℃以下の渓流域に生息し、10~11月に砂礫底の産卵床内に径5~6mmの球形の卵を産みつける。水温10~12℃ではふ化まで約40日、泳ぎ出すまでに3~4ヶ月かかる。翌春3~5月に体長2.5cmに成長した稚魚が泳ぎだし、ユスリカやカゲロウの幼虫を食べるようになる。大きくなると陸生の落下昆虫なども食べるようになり、秋には10cm、2年目には15cm、3年で20cm程度に成長する。通常雌雄とも満1歳で成熟し、河川に残留して産卵するアマゴと海に下るサツキマスに分かれる。サツキマスは秋に体色が銀白色に変わり(スモルト化)海に下る。沿岸域でエビ類や小魚を食べ越冬し、翌春体長30~40cmに成長し再び産卵のため川に遡上する。 本種は環境省レッドリスト2020では「準絶滅危惧」、大阪府レッドリスト2014ではサツキマスが「情報不足」とされる。

(※1)サツキマス
 
     
     
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