淡水魚図鑑(在来種)
ワ行
ワタカ
本種はコイ科カワヒラ亜科に属し、琵琶湖・淀川水系に分布する固有魚であるが、 現在は河川への放流する琵琶湖産稚アユに混って全国に分布を広げている。 本府では淀川にのみ生息する。 奈良県内の寺院の池で古くからウマウオ(馬魚)の名で知られた魚も本種が移植されたも のである。 産卵期は6~7月で降雨後の増水時に浅場の水草など球形(径1㎜)で粘着力のある卵 を産みつける。2~3日でふ化し、1年で全長6~7㎝、2年で15~20㎝に成長し、 雌雄とも成熟する。 鱗が剥がれ易く傷つき易いので飼育する時は0.5%の食塩水で暫く飼育し、傷を治す。 水草を食べ、一見おとなしそうに見えるが、小さな魚なら食べてしまう魚でもある。環境省 レッドリスト2020「絶滅危惧ⅠA類」、大阪府レッドリスト2014「絶滅危惧Ⅰ類」。