淡水魚図鑑(在来種)
マ行
モツゴ

本種はコイ科ヒガイ亜科に属し、自然分布域は関東地方以西の本州、四国、九州とされていたが、 現在では分布域を広げ日本全国に見られる。国外では中国、朝鮮半島、台湾などに分布する。府内でも 猪名川水系、淀川水系、大和川水系、泉州諸河川をはじめ、池沼やため池などに広く生息する。姿形がよく似た近縁種にウシモツゴやシナイモツゴがいるが、府内では本種のみが分布する。
 環境の変化や水の汚れに強く、池沼の岸辺の泥底や川の下流域に住み、底生動物や付着藻類を食べる。 口が小さく、顔が細長いため、クチボソなどと呼ばれることもある。産卵期は4~8月 で、雄は石やコンクリートの表面のコケやゴミを取り除いて10cm四方の産卵床を作り、30~40cm四方のなわ ばりを持つ。産着卵は約1.7×1.5mmの長円形。雄は卵がふ化するまでの8~12日間保護し、近づく魚を追い払 う。ふ化稚魚の大きさは4.7mm、1年で約6㎝、2年で10㎝弱となる。稚魚は同じヒガイ亜科の カワヒガイやムギツクの稚魚(※1)によく似る。 多くは1年で成熟する。大阪ではヤナギモロコと呼ばれ、佃煮に加工される。

(※1)カワヒガイやムギツクの稚魚
 
     
     
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