大阪府立環境農林水産総合研究所

[水産][報道]大阪湾でアカガイを放流!

公開日 2017年07月11日

当研究所では大阪湾の魚介類資源を増やすため、魚介類の稚魚を生産し、放流する「栽培漁業」を大阪府とともに推進しています。このたび、アカガイ種苗の標識放流を下記により行います。

大阪府域におけるアカガイの漁獲量は平成に入ってから減少していました。漁獲量を増やすために平成4年から6年間放流を行っていましたが、放流効果の高い大型種苗の調達が難しく、放流を休止していました。最近になって、大型種苗を入手出来る見通しが立ったため、平成27年より放流を再開しました。

アカガイの種苗は栽培漁業センターが放流までの準備を行います。当研究所では貝殻にペンキを塗布して放流し、放流個体の生き残りや成長などを調べるとともに、効果的な放流技術の確立を目指しています。

アカガイは寿司ねたとして有名ですが、市場に出回っているものの大半は海外産であり、国産のものは流通量が少なく高値で取引されています。また、アカガイは水中の懸濁物を食べるため、海の環境浄化作用も期待されます。大阪府域では年間10トン程度の水揚げがありますが、放流を再開した平成27年に放流した個体が漁獲され始めており、近い将来府民の皆さんの食卓に届くことになりそうです。

    ※ 公益財団法人大阪府漁業振興基金栽培事業場

 

放流種:アカガイ

放流尾数:5.0万尾

放流サイズ:殻長30mm(体重約5g)

放流予定日:7月12日(水) ※荒天により変更することがあります。

放流場所:大阪市、堺市、岸和田市、泉南市沖

     ※調査船「おおさか」の船上より放流します。

放流後の成長:2年で殻長約80mm(体重約100g)

 

 

トラフグの稚魚 

標識を付けたアカガイ種苗
 

 

水槽内のトラフグの稚魚

昨年度の放流の様子

 

標識を装着した大型の稚魚と放流後の移動

漁獲物(H29.1)中の放流個体

 

添付資料 

プレスリリース版(475KBytes)

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