公開日 2021年05月21日
環農水研では大阪湾の魚介類資源を増やすため、魚介類の稚魚を育てて、放流する「栽培漁業」を大阪府および栽培漁業センター※1とともに推進しています。5月13日にヒラメの種苗を栽培漁業センターが購入し、中間育成を開始※2しました。
大阪府海域へのヒラメの大量放流は平成4年から行われています。それまで数トンだった漁獲量が、放流後は10トン前後まで増加しました。また、継続的に混入率調査(漁獲物に含まれる放流魚の割合)を環農水研が行っており、概ね20~30%となっています。
受け入れたヒラメは無眼側(裏側)の模様の特徴を記録します。この模様は大きくなっても変わらないため、放流後、漁獲されたヒラメを調査した時に、放流魚か天然魚かを区別することが出来ます。
ヒラメは成長が早く、今月末には全長8cm前後まで成長する予定です。その後、大阪府沿岸に放流され、年内には漁獲サイズ(大きさ約35cm)まで成長します。漁獲されたヒラメは、府民の皆さまの食卓に届くことになりそうです。
※1 公益財団法人大阪府漁業振興基金栽培事業場
※2 大阪府が漁業振興基金に稚魚の育成・放流等を業務委託しています。
記
受入魚種 : ヒラメ
受入尾数 : 11万尾
受入サイズ : 平均全長6.4cm
受入日 : 5月13日(木)
放流予定 : 6月上旬(全長8cm)
放流後の成長 : 今年の末に全長約35cm(体重約400g)の
漁獲対象サイズになる見込み
受入の様子(籠詰めされ活魚車で輸送される)
水槽への収容の様子
水槽に収容されたヒラメ種苗
添付資料
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