公開日 2021年07月07日
環農水研水産技術センターでは、大阪湾の魚介類資源を増やすため、魚介類の稚魚を育てて、放流する「栽培漁業」を大阪府・栽培漁業センター※とともに推進しています。その一環として平成27年度よりアカガイの種苗放流を行っています。今年度の放流は下記のとおり行います。
水産技術センターは貝殻にペンキを塗布して放流し、放流個体の生き残りや成長などを調べるとともに、効果的な放流技術の確立を目指しています。
アカガイは寿司ネタとして有名ですが、市場に流通しているものの大半は海外産であり、国産のものは流通量が少なく高値で取引されています。大阪湾では現在年間10トン程度が水揚げされていますが、平成27年度以降に放流した個体が順調に漁獲されており、放流による漁獲量の増加が期待されます。また、アカガイは水中の懸濁物を食べるため、海の環境浄化作用も期待されます。
放流したアカガイは約2年で漁獲サイズ(殻長約8センチメートル)にまで成長し、府民の皆様の食卓に届くことになりそうです。
※ 公益財団法人大阪府漁業振興基金栽培事業場
記
放流種:アカガイ
放流個体数:10万個
放流サイズ:殻長 3.1センチメートル(体重 7グラム)
放流予定日:7月 8日(木曜日)と7月28日(水曜日)計2日間
※荒天により変更することがあります。
放流場所:堺市から岬町沖
※調査船「おおさか」の船上より放流します。
標識を付けたアカガイ種苗
昨年度の放流の様子
漁獲物中の放流個体(令和3年2月漁獲;丸印)
黄色の塗料によって平成30年放流個体であることがわかる
添付資料
プレスリリース_アカガイ放流(2021年7月7日)[PDF:338KB]
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