公開日 2022年07月01日
環農水研水産技術センターでは、大阪湾の魚介類資源を増やすため、魚介類の稚魚を育てて、放流する「栽培漁業」を大阪府・漁業振興基金※1とともに推進しています。
トラフグは昭和40年頃までは大阪府沿岸でも天然の個体が多く漁獲されていましたが、現在は年間で100キログラム程度と少なくなっています。瀬戸内海でも天然のトラフグは減少傾向にあり、そのため、国や瀬戸内海沿岸の関係府県が連携して、トラフグを増やす取り組みが行われており、大阪府では平成27年度から、トラフグの稚魚を育成して大阪湾に放流しています。
このたび、栽培漁業センター※2の水槽で育成したトラフグの稚魚が放流に適した大きさ(全長:7センチメートル)に成長しましたので、以下のとおり放流します。環農水研では、稚魚に標識を付け、放流後の移動経路や成長等を調査しています。放流したトラフグは、翌年の1月頃には全長25センチメートルまで成長して大阪湾で獲れ始めることが確認され、1年半後に36センチメートル・1キログラムまで成長し、漁獲された例もありました。「大阪産(もん)」トラフグとして府内の皆様の食卓に届くことを期待し、さらに調査をすすめていきます。
※1 公益財団法人大阪府漁業振興基金 種苗生産及び放流事業は府が公益財団法人大阪府漁業振興基金に業務委託し、実施しているものです。
※2公益財団法人大阪府漁業振興基金栽培事業場
1 放流尾数
計1.6万尾
2 放流サイズ
全長約7センチメートル
3 放流日時及び放流場所
令和4年7月7日(木曜日) 11時00分から 堺市海とのふれあい広場
令和4年7月8日(金曜日) 11時00分から 大阪北港マリーナ
※放流尾数は、各箇所につき約8,000尾です。天候等の事情により、日程を変更する可能性があります。
トラフグの稚魚 全長約7センチメートル
トラフグの飼育現場
トラフグ放流イメージ
令和2年2月漁獲個体
全長36センチメートル
(平成30年7月放流)
添付資料
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