公開日 2023年08月21日
環農水研は去る令和5年8月13日(日曜日)、大阪市立自然史博物館(以下、自然史博)との共催で「大阪湾セミナー 大阪湾の自然の変遷と課題」を開催しました。
自然史博 講堂及びオンラインで開催し、あわせて70名以上の方にご参加いただきました。
セミナーでは両機関から大阪湾に関する調査研究について2課題ずつ紹介しました。
まず、環農水研水産研究部 秋山主任研究員より、50年以上実施している浅海定線調査の結果から大阪湾の温暖化、貧栄養化、酸性化の傾向について説明しました。
漁場環境観測の半世紀 温暖化、貧栄養化そして酸性化(秋山主任研究員)
続いて、自然史博 石田学芸係長より、大阪湾沿岸で採集された貝類等の標本から類推される大阪湾の原風景について紹介がありました。
無脊椎動物の標本記録からみる大阪湾の渚の原風景(石田学芸係長)
3番目に、自然史博 横川学芸員より、砂浜に特異的に生息する海浜植物の標本からわかる大阪湾の海浜について紹介がありました。
海浜植物の古いさく葉標本から見た開発以前の大阪湾の砂浜(横川学芸員)
最後に、環農水研水産研究部 木村研究員より、大阪湾で営まれている漁業や漁獲される魚の移り変わり、近年、大阪湾で見つかった珍しい魚について説明しました。
所変われば品変わる?魚庭の魚の今と昔(木村研究員)
会場からは「関空のような人工島ができると魚礁の働きをすると思うが、そのことで大阪湾の魚の種類に変化はあるのか?」「昨年、カタボシイワシが大量に漁獲されたとのことだが、他のイワシの漁獲量に影響を及ぼすことはあるのか?」などのご質問をいただきました。
アンケートでは「大阪湾の今と昔を知ることができ、おもしろかった」「中学生時代、生物部で泉南の海岸へ海浜植物の採集に行ったことを思い出した」「今度は大阪湾での養殖に関するお話を聞きたい」という感想が聞かれました。
9月18日(月曜日・祝日)までYouTube環農水研チャンネルでセミナー動画を公開していますので、参加できなかった方はぜひご視聴ください!
(※動画公開は終了しました)
今後の大阪湾セミナーなどイベント開催については、環農水研ホームページ等でご案内いたします。環農水研メルマガでも発信いたしますので、ぜひご登録ください。
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