水辺の昆虫図鑑
トンボ
コオニヤンマ

このトンボは生物多様性センターで姿を見かけることはほとんどありませんが、まれに淀川から飛来してくるようです。小さなオニヤンマという意味の名前ですが、オニヤンマ(※1)はオニヤンマ科、コオニヤンマはサナエトンボ科に属し、類縁関係は離れています。 色や形は似ていますが、大きさが違うだけでなく、コオニヤンマは写真のように左右の複眼が離れていますが、オニヤンマでは接していることなども違います。 また、幼虫の形態(※2)もまったく異なります。コオニヤンマの属するサナエトン ボ科の幼虫はオニヤンマなどのように触角(※3)が糸状にならず、ヘラやシャモジ のような形になることが特徴です。ちなみにセンター内ではよく見かけるタイワンウチワヤンマも名前に“ヤンマ”とついていますがサナエトンボの仲間です。
本種は府内山地の河川では個体数も多く、また体が大きいため、よく目につきます。雌雄(※4)は斑紋や色が同じなので区別しにくいですが、メスはオスに比べて腹部が太くなっています。

(※1)オニヤンマ

(※2)幼虫の形態

(※3)触角

(※4)雌雄
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