水草図鑑(外来種)
植物
オオカナダモ

本種はトチカガミ科に属する沈水性の多年草。南米原産で、本邦への導入は大正時代に植物生理学の実験 植物としての例がはじめとされる。1940年代には山口県で野生化しており、1970年代に琵琶湖で大繁茂して問題となった。
池沼、水路、河川など多様な水域に生育し、水質汚濁や低水温にも強い。植物体は冬期も枯れず、そのまま越冬する。輪生葉は4~5枚で同じく外来種のコカナダモや 在来種のクロモより大きい。また葉の鋸歯やねじれ具合でそれらの種との区別ができる(オオカナダモ、コカナダモ、クロモの鑑別)。 花期は5~10月で、同じ科のトチカガミや ミズオオバコ(※1)に似た直径2cm弱の白い花(※2)を付ける。 雌雄異株で本邦へは雄株のみ定着したため種子生産は確認されていない。栄養繁殖が盛んで、殖芽や茎葉切片から繁殖 しコロニーをつくる。在来水草との間には主として光を巡って競合が起きている。生態系被害防止外来種リストにより、「重点対策外来種」に指定されている。

(※1)ミズオオバコ

(※2)白い花
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