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カワヨシノボリ

カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus はハゼ科ハゼ亜科に属し、本州・四国・九州・五島列島の河川中・上流域の平瀬などに生息している。 雑食性で水生昆虫や付着藻類を食べる。府内では猪名川水系、淀川水系、大和川水系、泉州の諸河川などに広く生息し、 ヨシノボリ類ではトウヨシノボリとともにもっともよく見かける魚種である。形態は府内に生息する他のヨシノボリ属(トウヨシノボリ、シマヨシノボリ、オオヨシノボリ、クロヨシノボリ、ゴクラクハゼ)によく似ているが、胸ビレの条数が他のヨシノボリ類は19-22(まれに18)であるのに対して、本種は15-17(まれに18)であることから区別できる(大阪府産ヨシノボリ類の区別)。
産卵期は5月から8月で、雄が砂に埋まった石の下に穴を掘り、雌を迎えて産卵する。卵(※1)は紡錘形で、トウヨシノボリなどに比べると大型。産卵後は、雄が卵を保護する。産卵期のオス(※2)はいちじるしく黒みが増すことがある。ふ化した仔魚は海に下ることなく川の中で成長し、 全長で6㎝ほどになる。仔魚はトウヨシノボリのような流れの緩い水域で生息する種と異なり、ふ化直後から着底する性質をもっており、流水環境への適応と考えられる。 ヨシノボリ類の中では最も美味といわれる。

(※1)卵

(※2)オス
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