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ゼニタナゴ

本種はコイ科タナゴ亜科に属する日本固有種で、イタセンパラに近縁である。自然分布域は太平洋側では神奈川県以北、日本海側では新潟県以北の本州(青森県は除く)。長野県の諏訪湖では移殖により定着したと考えられる個体が生息する。
本種は日本産のタナゴの仲間では、もっともウロコが細かく、雌雄とも独特の金属光沢がある。また各ウロコの後端に濃色斑があるので、全体に網目がかかっているように見える。平野部の浅い湖沼や池、それらにつながる水路などで水草の茂ったところを好む。そのような環境が豊富であった茨城県の霞ヶ浦や宮城県の伊豆沼が本種の生息地として有名であったが、環境変化や外来魚の侵入により激減している。付着藻類や水草の葉などを食べる。産卵期は9-11月で、カラスガイやドブガイ類などの二枚貝に産卵する。ふ化した仔魚は貝の体内で越冬し、翌年の4-6月ごろに浮上する。1年で6cm程度に成長し、成熟する。環境省レッドリスト2020「絶滅危惧ⅠA類」。
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