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オヤニラミ

本種はケツギョ科オヤニラミ属に属し、国内では淀川・由良川以西の本州、四国北部、九州北部に分布する。 大阪府では生息記録はないが、淀川水系の桂川には過去に生息していた。水の澄んだ河川の中流から下流にかけて生息し、流れのゆるい 岸辺でなわばりをつくって水生昆虫や小魚などを食べている。カワメバルの異名をもつように、海産魚のメバルにやや似た姿形をしている。 種小名のkawamebariもそれに由来する。また、エラぶたの後端に目のように見える藍色の斑紋をもち、それがにらんでいるように見えるためオヤニラミ の名前がついた。体色は変化が大きく、黄褐色から黒色にまで様々に変化する。
産卵期は4-9月で、ススキ、ヨシ、ササなどの茎や葉の水中部分をオスが掃除してなわばりをつくり、訪れたメスはオスの守る産卵床に卵を産みつける。 オスは卵とふ化仔魚を食べに来る魚などなわばりに近づくなんにでも攻撃をしかける。この性質を利用して托卵するため、 ムギツクは卵を守るオヤニラミのなわばりに集団で侵入し、オヤニラミの産卵床に産卵する。産みつけられたムギツクの卵はオヤニラミに保護されて育つ。環境省レッドリスト2020「絶滅危惧IB類」。
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