淡水魚図鑑(在来種)
マ行
ムギツク

本種はコイ科ヒガイ亜科に属し、琵琶湖淀川水系以西の本州、香川県、徳島県、九州北部に分布する。 国外では、鴨緑江以南の朝鮮半島のほぼ全域に生息する。府内では猪名川水系と淀川水系に生息する。 河川の中下流域など流れの緩い場所を好み、岩盤・コンクリートブロックや沈水植物帯の隙間に潜んで、 岩盤上のトビケラやユスリカなどの水生昆虫をつついて食う。
産卵期は5~6月。卵は球形の付着卵で、石の下面、岩盤の割れ目、水草などに産みつける。 しばしばオヤニラミやドンコなど卵を保護する 性質を持つ魚を利用して、自分の卵を守ってもらう行動(托卵)をする。受精卵は水温22~25℃で約4~5日で ふ化し、1年で7~8cm、2年で約10cmとなる。稚魚は同じヒガイ亜科の カワヒガイやモツゴの稚魚(※1)によく似る。 体側に顕著な黒色線を持つが、体長10㎝以上では不明瞭になる。肉は淡白で食用となる。大阪府レッドリスト2014「絶滅危惧Ⅱ類」。

(※1)カワヒガイやモツゴの稚魚
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