大阪府立環境農林水産総合研究所

図鑑

淡水魚図鑑(在来種)

その他(府内には生息しない魚種)

シロウオ

シロウオ

本種はハゼ科に属し、国内では北海道道南から九州までの沿岸に生息するが、府内では生息記録がない。
 透明で細長い姿形は、キュウリウオ科のシラウオやアユの稚魚である氷魚(ひうお)(※1)に似る。しかし、シラウオや氷魚のように背ビレの後ろに脂ビレ(※2)はない。また、本種の腹ビレ(※3)は他のハゼ類と同様にアゴのすぐ後ろに位置し、左右のヒレは合一する。ハゼ科魚類(例えばトウヨシノボリウキゴリなど)は一般的に第1背ビレと第2背ビレをもつが、本種は第1背ビレがなく、第2背ビレだけをもつ。ウロコはない。オス・メスの区別は成熟し、メスが抱卵している場合以外は難しい。2-5月に水のきれいな川に遡上して、砂底の石の下に雄が巣穴を作り、産みつけられた卵を保護する。ふ化後は直ちに降海し、成熟するまでの1年ちかくを海で過ごす。環境省レッドリスト2020「絶滅危惧Ⅱ類」。

氷魚(ひうお)

(※1)氷魚(ひうお)

脂ビレ

(※2)脂ビレ

腹ビレ

(※3)腹ビレ