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サ行
シラウオ

本種はシラウオ科に属し、国内では北海道から熊本、岡山県までの比較的大きな河川の河口域と汽水湖に分布する。府内では淀川で生息記録がある。
透明で細長い姿形は、ハゼ科のシロウオやアユの稚魚である氷魚(ひうお)(※1)に似る。アユやワカサギ、サケ・マスの仲間のように背ビレの後ろにヒレすじのない小さな脂ビレ(※2)をもつ。ウロコはほとんどないが、オスは尻ビレが大きく、基底付近に尻鰭鱗(※3)がある。このウロコは吸盤として機能し、繁殖行動に役立つ。生活史のすべてを汽水ですごし、主に動物プランクトンを食べるが、成長にともない小型のワムシなどからアミなど大型のものに移行する。またハゼ類の仔稚魚なども食べる。産卵期は2-5月で、河川を遡上して浅い砂地に産卵する。寿命は約1年。食用となり、生食のほか卵とじや吸い物などしても美味。大阪府レッドリスト2014では「情報不足」とされる。

(※1)氷魚(ひうお)

(※2)脂ビレ

(※3)尻鰭鱗
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