大阪府立環境農林水産総合研究所

図鑑

淡水魚図鑑(外来種)

魚類

オオクチバス

オオクチバス

本種はサンフィシュ科に属し、天然分布域は北米。1925年に日本に移植され、現在では国内のほとんど の川や湖、池に分布している。府内でもほぼ全域に生息している。
 肉食性で魚やエビなどを食べる。産卵期は5月から7月で、雄は砂底にすり鉢状の穴 を掘り、そこに雌を迎えて産卵させる。その後は、雄が卵や仔魚を保護する。雄の保護を離れた稚魚(※1)は集団で生活するが 、体長5cmほどに成長すると単独生活に移る。
 本種は疑似餌(ルアー)を用いた釣りの対象として人気が高いが、 昔から日本に生息していた在来種を食害することが問題となり、本種の無許可の飼育・譲渡・運搬・放流などは外来 生物法で禁止されている。近年、近縁種で姿形のよく似たコクチバスも日本に移植され、今後の分布拡大が懸念されている。なお、本種とコクチバスの見分け方は、本種は名前の通り口が大きく、上あごの後端が眼の後端の直下よりも後方に達するのに対して、コクチバスでは口は小さくて上あごの後端は眼の中央下付近に達する程度で、目の後縁下を越えない(※2)

稚魚

(※1)稚魚

コクチバスでは口は小さくて上あごの後端は眼の中央下付近に達する程度で、目の後縁下を越えない

(※2)コクチバスでは口は小さくて上あごの後端は眼の中央下付近に達する程度で、目の後縁下を越えない