訪花昆虫(マルハナバチ)によるウイルス伝搬の発生生態解明
訪花昆虫(マルハナバチ)によるウイルス伝搬の発生生態解明
トマト栽培においては、ホルモン処理に代えて受粉作業を行う訪花昆虫の利用が進んでいます。とくに、セイヨウオオマルハナバチは花器に明瞭な訪花傷痕(バイトマーク)を残します。
これまでは、マルハナバチが病気を媒介するとは考えられていませんでしたが、接触伝染しやすいトマトモザイクウイルスなどは、マルハナバチによって被害が拡大する事を突きとめました。 また、その後の研究で、ウイルスだけでなく灰色かび病菌の胞子も身体に付着させて伝染させることを見つけ出しました。
これらの研究成果は、訪花昆虫を利用する際の注意点として広く周知され、罹(り)病株の除去や初期防除の徹底につながっています。