大阪府立環境農林水産総合研究所

フェロモントラップ、粘着トラップなどを用いた病害虫の発生予察技術開発

フェロモントラップ、粘着トラップなどを用いた病害虫の発生予察技術開発

【チャドクガのフェロモントラップに誘殺された雄成虫】

安全安心な農作物を生産していくためには、農作物に被害を与える病害虫を、適期に防除することが重要です。このため、府内での病害虫の発生状況を継続的に調査し、今後の発生動向はどうか、防除適期はいつかなどの情報を農業者や関係機関に提供しています。

しかし、調査には非常に大きな労力がかかるため、主要な害虫や、農業者が肉眼で見ることが困難な非常に小さな害虫などについては、農水省、他府県、大学、企業などと連携して、フェロモントラップや色彩粘着トラップを用いた発生予察方法を確立しました。チャドクガのフェロモントラップについては大阪府の研究が実用化のカギとなりました。

※ フェロモンは動物が体内で分泌し、同種他個体の行動や生理に影響を与える生理活性物質のことで、このうち雌雄の交信に用いるものを性フェロモンと言います。害虫の雌の合成性フェロモンを粘着板に置き、誘殺された雄成虫数を調査することにより、発生予察を効率化できます。