大阪府立環境農林水産総合研究所

静電散布法導入による農薬散布量の低減と病害虫防除

静電散布法導入による農薬散布量の低減と病害虫防除

農薬散布において、対象病害虫を含め植物体に薬液をていねい、確実に付着させることが大切です。しかしながら、繁茂してくると葉裏や葉の重なり等により、薬液の付着にムラが生じ、防除効果の不安定要因となっています。

静電散布法は噴霧された薬液を帯電(-)させて、植物体(+)の隅々まで効率よく付着させることができます。ナスやキュウリの場合、慣行の散布量に比較して30%減量しても同等の防除効果が得られることを解明しました。

手振り式のノズルのほか、カート式のラフな散布でも十分な防除効果が得られることが示され、散布ムラの解消と、散布量や散布頻度の削減により農薬リスク低減を図ることに貢献しています。