大阪府立環境農林水産総合研究所

 

(邦題) 日本に生育しているタケ類の揮発性有機化合物の放出について

タイトル

Biogenic volatile organic compound emissions from bamboo species in Japan

 

(邦題) 日本に生育しているタケ類の揮発性有機化合物の放出について

 

著者名

奥村 智憲、他2名

 

掲載誌

Journal of Agricultural Meteorology, 2018, 74(1):40-44

 

ハイライト

  • 対流圏オゾン*1およびエアロゾルなど*2の材料となり得る揮発性有機化合物(VOC)のタケ類の葉からの放出量を14種のタケを対象に調査した。

  • 日本の主要なタケ種である真竹や孟宗竹のイソプレン*3放出量が多いことを示した。

  • 放置された竹林の拡大は、光化学オキシダント*4の大気濃度上昇に寄与するVOC発生量の増加をもたらすことが示唆された。

     

*1:地上から高度約15 ㎞までのオゾン(O3)で、光化学オキシダントの主成分であり、二酸化炭素よりも高い温室効果をもつ温室効果ガスでもある。有害な紫外線を吸収する成層圏オゾンとは違い、対流圏オゾンは生物にダメージを与え、健康被害や農作物の減収を引き起こす。
*2:空気中に浮遊する固体や液体の粒子。PM2.5もエアロゾルに含まれる。
*3:対流圏オゾンやエアロゾルの材料となるVOCの一種であり、オゾン生成能が高い化合物である。一部の植物の葉から大量に放出されている。
*4:窒素酸化物とVOCから紫外線下で光化学反応により生成される大気中の酸化性物質の総称。対流圏オゾンがその主要な化合物である。

 

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