大阪湾における植物プランクトンの長期変動と有毒渦鞭毛藻Alexandrium tamarenseの大増殖
タイトル
大阪湾における植物プランクトンの長期変動と有毒渦鞭毛藻Alexandrium tamarenseの大増殖
(英題) Long-term fluctuation of phytoplankton and drastic bloom of the toxic dinoflagellate Alexandrium tamarense in Osaka Bay, eastern Seto Inland Sea, Japan.
著者名
山本 圭吾
掲載誌
沿岸海洋研究, 2019, 56(2):63-72
ハイライト
- 大阪湾の過去40 年間の物理・化学環境の長期変動が植物プランクトン群集へ与えた影響を概観するとともに、麻痺性貝毒*1の原因となるプランクトンAlexandrium tamarense *2の春季の大規模増殖の要因を考察した。
- 過去40 年間で、水温・透明度で増加傾向、溶存無機態窒素などで減少傾向がみられた。優占する植物プランクトンは珪藻類で、主体となる珪藻類の種類が変化する兆候がみられた。
- 春季の環境でも同様の変化傾向が確認され、このことがプランクトンA. tamarense の大規模増殖につながった可能性が示唆された。
*1:二枚貝等が、「毒を産生するプランクトン」を捕食することで毒を持つようになる自然毒の一種。
https://www.knsk-osaka.jp/suisan/gijutsu/kaidoku/mahi.html
*2:アレキサンドリウム タマレンセ。渦鞭毛藻の一種。平成14年に、大阪府海域で規制値を超える麻痺性貝毒が初めて確認された時の原因となった種類。平成14年以降、ほぼ毎年、大阪湾で二枚貝を毒化させている。
リンク先(外部リンク)
- なし
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