イチジク株枯病抵抗性品種を台木とするイチジク‘桝井ドーフィン’の樹体生育と果実生産
タイトル
イチジク株枯病抵抗性品種を台木とするイチジク‘桝井ドーフィン’の樹体生育と果実生産
(英題) Growth and fruit production of ‘Masui Dauphine’ figs (Ficus carica L.) grafted on rootstock varieties resistant to ceratocystis canker
著者名
細見 彰洋
掲載誌
園芸学研究, 2019, 18(2): 185-191
ハイライト
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イチジク ‘桝井ドーフィン’について、株枯病*1抵抗性がある品種を台木*2とした接ぎ木樹の生育と果実生産性を、株枯病汚染がない健全圃場といや地現象*3による生育不良が生じている圃場で複数年、調査した。
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健全圃場において、結果枝の全長や果実生産性など大半の特性に自根樹との差異はなかった。
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いや地が生じている圃場においても、自根樹と同等の生育であった。
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台木によって穂木 ‘桝井ドーフィン’ の生育や果実生産性が大きく変化することはなかったことから、抵抗性の強い ‘キバル’ や ‘ネグローネ’ が台木にふさわしいと考えられた。
*1:Ceratocystis属の菌が土壌を介してイチジク株に感染・発症する病害。感染樹は幹の根本が腐敗し、やがて枯死する。
*2:果樹は、樹の生長の調節や、土壌から感染する病気の防止を目的に、別の種類の台木に果実生産に優れた品種を接いで栽培されることが多い。本研究では、株枯病抵抗性がある'セレスト'、'ネグローネ’、'イスキア・ブラック’、'キバル’の4品種と、いや地対策の'ジディー’を台木として使用した。
*3:病虫害や土壌環境などの明白な原因がないにもかかわらず、樹勢が極端に衰える現象。
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