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マ行
ミナミトミヨ

本種はトゲウオ科に属し、キタノトミヨやムサシトミヨ、トミヨ、エゾトミヨなどと同じトミヨ属。トミヨ属の分類には様々な説があり、本種もトミヨ属の亜種との説もある。背ビレ前方の独立棘はイトヨやハリヨでは3本であるのに対して、トミヨ属は7-13本で、本種は8-9本。本種は棘がやや短い特徴をもつ。連続した鱗板をもち、背棘のヒレ膜が紫黒色ないし濃藍黒色で、他のトミヨ属とは区別できる。生時の体色は雄は灰緑~灰黄色ないし緑色、雌は灰黄緑色に暗緑斑があり、雌雄とも背面は黒味を帯び、腹面は白~淡色。体側には暗緑色の不規則な縞状斑点がある。
本種はトミヨ属の中では最も南に分布していた種で、京都府西南部や兵庫県柏原地方などの湧水池とそれにつながる細流に生息していたが、大半の生息地で1960年代までに絶滅した。全生活史を淡水で過ごし、オスは他のトゲウオの仲間同様に鳥の巣状の巣を作り卵仔稚を保護する。環境省レッドリスト2020では「絶滅」とされている。
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