緊急雇用創出基金事業「城北ワンド外来生物駆除作戦」
緊急雇用創出基金事業「城北ワンド外来生物駆除作戦」
環境研究部 自然環境グループ (生物多様性センター)
城北ワンドでの外来生物駆除作業風景
淀川は、天然記念物の淡水魚イタセンパラをはじめ約100種(府内全域の淡水魚は約130種)の淡水魚の生息が記録されるなど府内を代表する豊かな自然環境を有しています。
しかし、近年、ボタンウキクサやナガエツルノゲイトウなどの外来水生植物の異常繁茂やオオクチバス・ブルーギルなど外来魚の増加により淀川の生態系は大きく変化し、イタセンパラなどの在来生物が減少しています。また、外来植物の繁茂は、景観上の問題や河川の利水などの障害ともなり、大きな社会問題となっています。
これまで生物多様性センタ-では、外来植物の早期摘み取りによる駆除、トラップによる外来魚の駆除などの技術開発を行ってきました。今回、これらの技術を活用して淀川在来の生態系をとりもどすため、離職、失業を余儀なくされた方を雇用対象とした緊急雇用創出基金事業「城北ワンド外来水生生物駆除作戦」を平成21年12月1日から実施しています。事業期間は平成22年3月頃までを予定しており、この間随時駆除作業を実施しています。これらの取り組みは平成21年12月7日付け大阪日日新聞において報道されました。
(左)淀川本流と城北ワンド(左側の池状の部分)
(右)天然記念物イタセンパラ
(左)外来植物ナガエツルノゲイオトウが繁茂するワンド
(右)ワンドの魚類(オオクチバス・ブルーギルがほとんど)
(左)外来魚トラップの設置
(右)駆除した植物の一部