大阪府立環境農林水産総合研究所

病名:繊毛虫症

病名:繊毛虫症

元気なく水面近くをただよい、食欲もなく死ぬ魚が出る。
体表が白濁し、いわゆる白雲症状を呈することもある。
えらの色が鮮紅色でなく暗赤色を呈し粘液の異常分泌により粘っこい感じがする。

繊毛虫症の写真

繊毛虫症のフナ(えらぶたは切除)とその原因虫であるキロドネラ(写真左)・トリコディナ(同右)
これらが多数寄生しているため、粘液が異常分泌され腐泥が付着している。
多数寄生すると食欲がなくなりやせてくるなど同じような症状を示し、判定には顕微鏡検査が必要。

原因虫:

 原生動物繊毛虫類「キロドネラ」「トリコディナ」

治療法:

 魚を取り上げることができれば、0.5%食塩水60分間浴する。

予防法:

 病中は水中いたるとことに存在し、過密飼育で水質が悪化したり、越冬明けで魚の体力が低下したときに発病する。したがって、魚の体力が低下しないように飼育環境を良好に保つことが予防になる。