大阪府立環境農林水産総合研究所

下痢性貝毒原因プランクトン

下痢性貝毒原因プランクトン

下痢性貝毒とは・・・ 

 
二枚貝等が毒を産生するプランクトンを捕食することで毒を持つようになる自然毒の一種で症状によりまひ性、下痢性、記憶喪失性、神経性などに分けられます。下痢性貝毒は名前が示すとおり下痢症状を引き起こします。下痢性貝毒による死亡例は現在までありません。 
 

大阪湾でよく見られる下痢性貝毒原因プランクトン

大阪湾でよく見られる下痢性貝毒原因プランクトンは以下の2種類です。
 
 
ディノフィシス・フォルティの画像Dinophysis fortii
ディノフィシス・フォルティ

●大きさ:長さ60~80μm

●出現時期:春期

●大阪府における警戒密度

海水1ミリリットルあたり500細胞以上(50細胞以上で注意)

●ノート

大阪湾では春期に出現するが、本来は冷水性の種であり、これまで大規模に発生した事例はほとんどない。北日本では本種と下痢性貝毒の間に明確な関係がみられるが、西日本ではプランクトンの出現と貝毒の蓄積があわないこともあるため、今後さらなる研究が必要と思われる。

 

 

ディノフィシス・アキュミナータの画像Dinophysis accuminata
ディノフィシス・アキュミナータ

●大きさ:長さ40~50μm、幅30~40μm

●出現時期:春期~秋期

●大阪府における警戒密度

海水1ミリリットルあたり500細胞以上(50細胞以上で注意)

●ノート

大阪湾では最も頻繁に確認される種である。発生期間も春期から秋期とかなり長い。時に注意密度を上回ることもあるが、大阪府では本種による下痢性貝毒が確認された事例はない。