大阪湾では、3月を中心とした約1ヶ月のあいだ、イカナゴの稚魚が漁獲されます。これを各家庭で「くぎ煮」に加工し、知人に送るのが春の風物詩となっています。しかし、イカナゴの発生量は年によって大きく変動するため、豊漁と不漁の差が激しいことが大きな問題です。
水産技術センターでは、調査船による独自調査でイカナゴ発生量の予測技術を向上させ、漁業者の計画的漁獲を支援しています。
漁業者は、その年のイカナゴの予測発生量に応じて、解禁日、1日の操業時間、終漁日などを変えることで、年により発生量が大きく変動しても、毎年の漁獲量はあまり変動しないように調整するようになり、その結果、漁業者の収入も増加させることができました。