大阪府立環境農林水産総合研究所

平成21年度実施結果と平成22年度実施概要について

平成21年度実施結果と平成22年度実施概要について

緊急雇用創出基金事業「淀川城北ワンド群外来水生生物駆除作戦」 - 生物多様性センター

駆除の様子

 

  生物多様性センターでは、外来植物の早期摘み取り駆除法やトラップによる外来魚の駆除などの研究成果を実地に活用して、淀川在来の生物多様性をとりもどすため、緊急雇用創出基金事業「城北ワンド外来水生生物駆除作戦」を平成21年12月1日から実施してきました(第1期事業の概要はこちら)。21年度の第1期事業は平成22年3月でいったん終了しましたが、平成22年6月1日から再び緊急雇用創出基金事業を活用して、平成23年3月31日までの間、第2期事業を実施することとなりました。
 第1期事業では、淀川のワンドであまり駆除がなされてこなかった特定外来種ナガエツルノゲイトウを初めて大量に駆除し、アゾラホテイアオイなどと併せて230トンを人力で駆除しました。また、外来魚はブル-ギルを中心にオオクチバスなど約3,000尾を地曳網などで駆除しました。

 城北ワンド群の外来水生植物については第1期の活動でほぼ一掃できたので、今年度の第2期事業では外来魚の駆除に力を入れていきたいと考えています。生物多様性センターでは様々な外来水生生物の駆除技術の開発を行っており、これら技術の普及を図り、このような駆除の取り組みを市民活動に発展させ、淀川流域全体に広げていきたいと思います。

※緊急雇用創出基金事業とは
 地域の雇用失業情勢が厳しい中、離職、失業を余儀なくされた方に対して雇用機会を創出するため、国から交付された「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」によって、各都道府県及び市区町村が地域の実情や創意工夫に基づき、雇用の受け皿を創り出す事業です。生物多様性センターでは、この制度を利用して大阪市旭区の淀川城北ワンド群の外来水生生物駆除に関する研究を補助していただいています。なお、作業に従事していただく方の募集は終了しています。

ナガエツルノゲイトウなどの駆除(第1期)駆除されたナガエツルノゲイトウ(第1期)

(左)ナガエツルノゲイトウなどの駆除(第1期)

(右)駆除されたナガエツルノゲイトウ(第1期)

雇用者への外来種や淀川の自然環境の講義(第2期)地引網を用いた外来魚の駆除(第2期)

(左)雇用者への外来種や淀川の自然環境の講義(第2期)

(右)地引網を用いた外来魚の駆除(第2期)

トラップを用いた外来魚の駆除(第2期)駆除されたブルーギル(第2期)

(左)トラップを用いた外来魚の駆除(第2期)

(右)駆除されたブルーギル(第2期)